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声優の逢坂良太さんがちょー好き!雑文ブログ。

特典商法と中古、コンテンツ(情報)の価値

商品を手にする時、何か特典が付属していないと満足しなくなってしまった。
例えばCD本体。コンテンツだけでは少し物足りなさを感じる。
特典の缶バッジなんて別に不要だと思っていても、折角タダで貰えるものなら……と、缶バッジが貰える店舗で購入する。特典CDがついている物はそれに飛びつく。
この特典らをパッケージに含めた『定価』だと考えている。

特典が缶バッジの場合、私にとって結局は不要な物だから、しばらく鑑賞して満足しネットで売りに出す。
500円で売却出来れば2000円のCDを1500円で購入出来た気分になる。
すると次からその缶バッジを『最終的には売る』目的で入手するようになってしまった。
この時点では本来2000円であるCDの価値が、自分の中で1500円に落ちてしまったことに気がついていない。
何度も繰り返されて、音楽や映像そのものへ対する価値(値段)が変わってしまったように思う。

Blu-ray/DVDなど、声優イベントの応募券、ソシャゲの限定カードやアイテムのシリアルコード目的で複数購入する層も少なくない。全店舗特典マラソンをする人も多い。
それらが中古市場に出回るスピードは早い。
発売日の夕方には未開封、開封はしているが未再生の応募券抜きの商品が定価以下で既に売りに出されている。
特典の相場額を引いた値段でほぼ確実に売却できる。
個人売買が安易になり、コンテンツの価値が急速的に暴落した。
出来るだけ安く、多くの物を手に入れて回転させて楽しみたい。
値段のつくうちに誰かに売って、差額で好きなグッズを買うとオイシイ。
ファンにすら欲を生ませてしまう。
過食気味であるのに、その欲はあまりにも貪欲で、満たされる事は無い。
ブックオフ古本市場の新刊コーナーに並べられた傷みの無い書籍には恐怖を感じる。
私も1番好きだと言える物は新品を発売日に購入するけども、全てに金が回る訳でもない。
手に入れる物よりも、切り捨てる物の方があまりにも多い。

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私が人生で初めて定価で購入したDVDは1998年放送の『Serial experiments lain』だった。
2話収録で5,940円。当時の自分にはあまりにも高額だった。CDケースでDVDが売られていた。
当時は家庭用の映像保存と言えばまだVHS――ビデオテープが主流で、個人でDVDにデータを写すのは音声と動画を別々にに、一晩は時間をかけて抜き出し(それでもPCが悲鳴をあげてエラーでストップする事も)、更にそれをズレなく繋ぐという知識、技術、高額な機器が必要とされた。手元でそれが可能な現代があまりにも便利で恐ろしい。
また今のようにネット通販がまだ主流ではなかったし、大幅な値引き販売などもされていない。
私は何がなんでも『高画質なDVDが』欲しかった。
正直、今の私は中古で探してしまうかもしれない。
今の特典は本当に特典用に新規に作られた物も多く、とてつもなく豪華だと思う。
HDDに録画でき、光ディスクに映像知識も技術も無く高画質で、短時間で保存が出来る。
こんな時代になんの付加価値の無い、一度は無料で流した作品を誰が買うのだろうか。
買う人はいるかもしれない。けれどもそれは大多数ではない。

私の買ったこのDVD、セールスポイントの一つである描き下ろしの画像は通販サイトから拾う事ができる。
特典に設定資料がディスクに収められているものの、解像度が低く今では線がガタガタであまり価値がないように思えた。紙媒体の書籍も持っているので私は構わないのだけど、やはり後々データというものは価値が失われて行く物だと確信した。
98年の古い映像作品に5,940円×6を一気に出す金銭的余裕がない……というよりも、本当はコンテンツに対する対価、情熱が自分の中で低くなってしまったのではないかと思う(失礼な言い方になってしまうのだけど)
今でも見返すし、つい先程も見返した所だったりする。
生涯絶対に忘れない作品の一つなのだけど、かつでの自分のように、今の私は5,940円×6を微塵も迷う事無くポンと出せるだろうか。
「今」、新作として出会ってみないと正直それはわからない。

※後にBlu-ray BOXが発売された。
この作品は物語の特性上、画面が少し荒い方が雰囲気が出るのでDVDで満足している。

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